Git
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A3.1 付録 C: Gitのコマンド - セットアップと設定

本書を通して、数多くのGitコマンドを紹介してきました。コマンドの説明にあたっては、物語風に、使うコマンドを少しずつ増やしていくように心掛けてきました。しかしその結果、コマンドの使用例が本書の全体に散在する形になってしまいました。

この付録では、本書で扱ったすべてのGitコマンドを見ていきます。コマンドはその用途ごとに大まかにまとめてあります。ここでは、それぞれのコマンドが一般的に何を行うのか、そして本書のどこでそのコマンドが使われていたかについて述べていきます。

セットアップと設定

最初のGitの呼び出しから、日々行われる微調整や参照に至るまで、非常によく使われるコマンドが2つあります。 config コマンドと help コマンドです。

git config

Gitでは、様々な処理についてデフォルトの処理方法があります。その多くでは、デフォルトの処理方法を変えたり、あなた好みの設定をしたりできます。これには、Gitにあなたの名前を教えることから、端末の色の変更や使用するエディタの設定まですべてが含まれます。 このコマンドが読み書きするファイルはいくつかあり、それによってグローバルな設定をしたり特定のリポジトリだけの設定をしたりできるようになっています。

git config コマンドは、本書のほぼすべての章で使用されています。

最初のGitの構成 では、Gitを使い始める前に、名前、メールアドレス、エディタの設定を行う際に使用しました。

Git エイリアス では、大量のオプションを毎回打ち込まなくてもいいように、git config を使って省略形のコマンドを作成する方法を示しました。

リベース では、git pull の実行時に --rebase をデフォルトにするのに使用しました。

認証情報の保存 では、HTTPパスワードのデフォルトの保存先を設定するのに使用しました。

キーワード展開 では、Gitへ入ってくるコンテンツ、Gitから出ていくコンテンツに対して、smudgeとcleanフィルタを設定する方法を示しました。

最後に、Git の設定 の内容は基本的にすべてこのコマンドに関するものです。

git help

git help コマンドは、任意のコマンドについて、Gitに同梱されているあらゆるドキュメントを表示します。一般的なものの多くはこの付録でも概要を示していきますが、各コマンドで指定可能なオプションとフラグすべての一覧は、いつでも git help <command> で表示できます。

ヘルプを見る では、 git help コマンドの紹介を行いました。 サーバーのセットアップ では、 git shell に関する詳細情報を見る方法を示しました。

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